夢十夜(大工見習い)
夢十夜 (大工見習い)
ある朝目を覚ますと同僚が事務所近くの広場にガンダムが来ているから見に行こうと誘いに来た。
驚きと期待を胸にトラックに乗り込、いざ目にしたガンダムは思いの外小さなものであった。
それもそうである、ガンダムの全長は約18m、おおよそ6回建てのビル程の大きさであり、それこそ今作業している3階建ての民家の屋上に立つと、丁度よく胸から上が見える程度だ。
案外小さいものだったと最寄りの喫茶店で話していると「馬鹿言え、大きさが凄いんじゃない。あのデカさの人型が動いているのが凄いんだ。」と言われた。しかしながら、人型のものが動くというのは存外視覚的驚異が少なく、間近で見れば先程まで乗っていた貨物トラックの方が威圧感があるだろう。なんとも夢のない話である。
ところで、ガンダムには大型免許で乗れるのだろうか?